【行政文書】「骨太の方針2020」part4

前回までは国内の現状を見てきましたが、今回は

第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

 1.新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた現下の経済財政状況

  (2)コロナの時代の国際政治・経済・社会情勢 ― 国際秩序の揺らぎ 

として、グローバルな動きを見ていきます。

今般のグローバル危機は、以下の3つの大きな特徴を有するそうです。

 

①世界経済における世界恐慌以来の後退

 各国とも大規模な財政出動により国民の雇用・事業・生活を支援

 

日本は…、

6月12日に成立した2020年度第2次補正予算によると、

    予算規模は過去最大の31.9兆円、予備費10兆円 

コロナ対応の経済対策の事業規模が234兆円と国内総生産(GDP)の4割に達する中、国債の追加発行により財政状況は悪化する。

【深堀ポイント👍】

補正予算とは:本予算(=一般会計予算+特別会計予算+政府関係機関予算)の内容を変更する必要がある場合に組まれる予算で年に何回でも組めます。

・2020年度第1次補正予算は4月末に成立しその後1か月半弱で第2次補正予算が組まれました。

・新型コロナの第2波、第3波が襲来し、事態が大幅に深刻化した場合には、予備費10兆円から、雇用調整助成金に1兆円、事業者向け給付金に2兆円、医療体制の強化に2兆円を振り向けるなど、少なくとも5兆円程度の予算が必要とし、残りの5兆円は不測の事態に対応できるよう確保しました。

麻生太郎財務相は新型コロナによる景気低迷と財政出動によりPBは大幅に悪化するが、25年度のPB黒字化目標を「直ちに見直す必要があると考えていない」と述べた。

・S&Pグローバル・レーティングは9日、日本の財政安定化は後退したとし、日本国債の格付け見通しを「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。今後2-3年で経済が回復するのに伴い、再び安定化の軌道に乗ると見込み、長期債「A+」と短期債「A1」の格付けは据え置いた。

 

自由貿易体制の維持への懸念

 米中関係の更なる悪化や、自国中心主義・経済ナショナリズムの広がり

 

③グローバルレベルでの協調の形骸化や国際的分断の進行

 世界におけるリーダーシップの在り方が問われている。

 

次回からは少し骨太の方針2020はお休みして、今回深堀した国家の予算についてです。